Vリーグ3年目で実現した“北海道ダービー”で、ヴォレアス北海道がサフィルヴァ北海道を3-0のストレートで下した。ケガから復帰した古田史郎主将(32=函館大有斗)は、第2セットの途中から出場して10得点。右足首故障からの復帰3戦目、今季初めてファンの前でのプレーに「気付いたら夢中になっていた」と笑顔で振り返った。

「歴史的な日にコートに立つことができた」。古田は感慨深げに言った。開幕前に右足首靱帯(じんたい)を部分断裂。復帰は12月上旬までかかると見込まれていたが、21日きんでん戦で復帰。「日ごろの行いが良いから」と冗談めかすが、30代に入ってからは練習後の体のケアにより時間をかけるようになった。状態は「70~80%」で、連係や試合勘で課題はある。それでも、この日チーム最多19得点を挙げた佐々木博秋(26)が「(古田は)夜遅くまで残って練習している」と語るように、完全復活に向けて歩みを進めている。

先発出場した22日大同特殊鋼戦は0-3で敗れ、開幕からの連勝は6で止まった。「負けてしまった事実は変えられない」。無観客開催の前2戦と違い、906人のファンの前での北海道決戦が仕切り直しとなった。「北海道チーム同士で高みを目指していく関係にあるのはすごいこと。バレーの可能性、スポーツの可能性、北海道の可能性を発信する第1歩」。歴史的な対戦での白星を起爆剤にする。【浅水友輝】