F1第16戦サヒールGP金曜フリー走行で、ホンダ勢は2位マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)を筆頭に4台がトップ9に入る好走を見せた。
コースの3分の2が先週のバーレーンGPと同じとは言え、新たなセクションが加わったことで1周全体のセットアップとして完全な見直しが必要だという。ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターは、その中でスムーズなフリー走行を過ごせたと振り返る。
「FP1はトップ6に4台、FP2ではトップ10に4台というまずまずの初日でした。車体側、パワーユニット側ともにトラブルも無く、ミラーが外れるなど縁石の乗り上げで多少のパーツダメージは出ていますが、大きなトラブルは無く初日を終えることができました。初日なのでまだまだ車体側もパワーユニット側もセットアップはやることがたくさんありますが、まずはスムーズな初日だったと思います」
フェルスタッペンはソフトタイヤのアタックラップでアンダーステア(フロントタイヤのグリップが低い状態)に苦しみ、タイムを出し切れなかったと語る。
「すごくトリッキーだったね。僕らはまだマシンバランスをうまくセットアップし切れていなくて、特にショートランではまだまだ足りない部分がある。ロングランはそんなに悪くはなかったけど、それでもまだ改善すべき点はあったね。アンダーステアもだし、オーバーステアもだし、トラクション不足もだし、まだまだ見直さなければならない部分はたくさんある」
メルセデスAMGのバルテリ・ボッタスはセクター2のシケインでコース外へ飛び出したため最速タイムを抹消されているが、それがなければフェルスタッペンは0.335秒差だった。そのため2位という結果にも満足していない。
「バルテリ(・ボッタス)はベストタイムを抹消されているから、実際には彼とは0.35秒の差があった。これは大きな差だよ。特に予選に向けてはさならる改良が必要だし、レースペースに関してももう少し競争力を高める必要があると思う」
(米家峰起通信員)