11月のNHK杯で日本男子初のグランプリ(GP)デビュー戦優勝を飾った鍵山優真(17=星槎国際高横浜)が、98・60点の高得点をマークし、2位発進した。

「このショートは本当に全てをかける思いで集中して、これだけでは絶対に逃したくない気持ちがあった。ミスなく終われたのはうれしい」と喜んだ。

冒頭の4回転サルコーからの連続ジャンプは「回りすぎてしまって、無理かな」と、予定の3回転トーループを2回転に。「安全な方に」との冷静な判断で大きな加点を稼ぎ、続く4回転トーループも鋭く回りきった。勝負は後半。NHK杯では転倒した懸案の後半のトリプルアクセル(3回転半)。「あまり無駄に考えずに降りてやるぞとしか考えてなかった。思い切って攻められた」と決めきった。

演技後にはかみしめるように両拳を握るしぐさ。「ガッツポーズと、体ががくがくしていたので、安心して。うれしい気持ちが前面に出てました」と体の震えを抑える意味もあったと説明した。

 

昨年の全日本選手権ではジュニアながら3位と躍進。「去年はあまり表彰台を狙ってなかったので、今年はしっかり一番上を狙って、それにあった演技をすることが目標です」と目標を掲げていた。フリーへ向けて「毎回ショートが悪くてもフリーは勝手に気持ちが切り替わっているので、寝て起きたら集中しているので、そこは良いところかなと思います」と声が弾んだ。