12年全日本王者で前大会準優勝の加藤博剛(35=千葉県警)は3回戦で、18年ワールドマスターズ大会81キロ級金メダルの佐々木健志(24=ALSOK)に敗れた。

警察官という職業柄、新型コロナウイルスに感染してはならないとして、半年間練習できなかった。9月末頃から稽古を再開したが、すぐに肉離れを起こして今大会は万全の状態で臨めなかった。12回目の出場となった“全日本選手権の名物おじさん”は「やはり練習しないと、体の反応がついていかない。(初戦の)2回戦からちょっと厳しいなと思った。年齢に体もついていかなかった」と振り返った。

全日本選手権の出場回数では、03年世界選手権100キロ超級覇者の棟田康幸の15回が最多。35歳の柔道家は今後について「この先、試合に出られるか分からない状況で不透明だし、どうなるんだろう…。年齢も年齢なので、やろうか、やるまいか入り交じってる感じ」と、複雑な胸中を吐露した。