2連覇を狙う早大が帝京大との接戦を制し、今年も国立競技場での決勝(11日)に駒を進めた。関東大学対抗戦A(11月1日)では早大が45-29で帝京大に勝利。全国ベスト4での再戦も制し、頂点へ王手をかけた。

【前半】

<早大0-3帝京大>

4分、帝京大が先制。ゴール正面から主将FB奥村翔(4年=伏見工)のPG成功。

<早7-3帝>

6分、早大が逆転トライを決める。ラインアウトモールから最後はフッカー宮武海人(3年=早大学院)がインゴールへ。SO吉村紘(2年=東福岡)のコンバージョンゴール成功。

<早7-6帝>

20分、帝京大がゴール正面のPGで1点差に迫る。キッカーは再び奥村が務めた。

<早14-6帝>

24分、早大が追加点。1本目と同じ形、ラインアウトモールから再び宮武がトライを奪った。FW対決で優位に立っている早大がインゴールに押し込んだ。

<早21-6帝>

34分、早大がリードを広げる。左ラインアウトからの攻撃で右サイドに展開。最後はFB河瀬諒介(3年=東海大仰星)が個人技でディフェンスをかわし、抜け出した。吉村のキック成功。

<早21-13帝>

43分、帝京大が7点を返す。早大ゴール前のスクラムで押し込んで3度の反則を誘い、ペナルティートライ(トライ)を奪った。

【後半】

<早28-13帝>

7分、早大が後半最初のトライを奪った。右ラインアウトから左へ展開し、昨年度の全国高校大会(花園)を制した神奈川・桐蔭学園出身のスーパールーキー伊藤大祐(1年)が、左に流れながら長い距離を走って河瀬へパス。最後はWTB古賀由教(4年=東福岡)がラストタックルをかわした。吉村のコンバージョン成功。

<早28-20帝>

13分、帝京がすぐトライを返した。敵陣でフェーズを重ね、後方から縦に入ってきたCTBニコラス・マクカラン(4年=ハミルトン・ボーイズ)が、守備を引きずりながらインゴールに突き抜けた。奥村のゴール成功。

<早33-20帝>

22分、河瀬が2本目のトライで突き放す。高校でも同期だったCTB長田智希(3年=東海大仰星)が持ち運び、河瀬への短いパスで帝京大CTB尾崎泰雅(4年=伏見工)のマークを外す。入れ替わるように抜けた背番号15が独走した。吉村のキックはポストに当たって失敗。

<早33-27帝>

38分、帝京大が追いすがる。ゴール前でスクラムを重ねてからの展開で、最後は左ライン際に尾崎が飛び込んだ。奥村が左端からのキックを決め、1トライ1ゴールの6点差で望みをつないだ。しかし、このスクラムで時間を消費させられた上に、直後の攻撃で痛恨のノックオン。早大が逃げ切った。

早大は宮武、河瀬の2トライずつにNO8丸尾崇真主将(4年=早実)らFW陣が前半から好守を連発。2大会連続の「荒ぶる」へ-。大学日本一になった時だけ歌うことが許される部歌をまた響かせるべく、国立に進出した。【木下淳】