将来は桜のジャージーで共演を-。全国大学ラグビー選手権で初優勝を飾った天理大の小松節夫監督(57)、フランカー松岡大和主将(4年=甲南)、CTBシオサイア・フィフィタ副将(4年=日本航空石川)が18日、関西協会の公式YouTubeで配信された祝勝対談に出席した。

協会側は萩本光威会長、中尾晃リーグ委員長が参加。今後の目標を問われると松岡が「まずは(トップリーグで)試合に出て、そこから日本代表になって、桜のジャージーを背負いたい」と言い切った。隣のフィフィタも「次は(松岡)大和とか(SH藤原)忍とか(SO松永)拓朗とかと、桜のジャージーを背負って戦いたいというのが目標です」と思いを共有した。

小松監督は決勝の早大戦で、今季のチームとしての「形」を感じていたという。決勝最多の55得点を挙げたが、フィフィタは0トライ。そんな大黒柱について「(スーパーラグビーで)世界を知って、プレーの幅も、人間としての幅も広がって、練習態度も真面目になりました(笑い)。模範となって、チームを引っ張ってくれた。彼がトライをして喜んでいる姿をみなさん見ていると思いますが、決勝はトライが0だった。彼が起点となって、パスをつなぐ。チームの形が表れたと思います」と評した。

フィフィタは「ジャージー渡しの時に僕が一番泣いていた。『明日は絶対に優勝カップを持って帰る』とスピーチでも言っていた。周りをうまく使えたと思います」と口にし、小松監督は「彼はこの(優勝)カップをずっと(東京から)抱いて帰ってきました。電車もずっと。天理までずっと持って帰ってきました」とほほえみながら明かした。

関西勢としての優勝は3連覇を達成した84年度の同志社大以来、36大会ぶり。今後は関西勢全体の底上げが望まれる。小松監督から「年に1回、関東に行っても勝てない。交流をいかに増やしていただけるか。関東と試合を何回もして、痛い目にあって…というのができれば」と要望を受け、萩本会長は「九州、関東、関西の学生選抜の対抗戦とか、東西の学生の対抗戦とか。それがまずは仕掛けとして、できやすいのかなと思います」と力を込めた。