B1横浜ビー・コルセアーズに特別指定選手として加入している河村勇輝(19)が千葉ジェッツ戦で、日本代表の司令塔の富樫勇樹(27)とマッチアップ。約21分半プレーし、ふわりと浮かしたフローティングジャンプショットや3点シュートを決めるなど6得点。富樫の対決に注目が集まったなかで、「比較されるのは光栄なこと。実力がぜんぜん違うにもかかわらず、取り上げていただきありがたい」と話した。

一方の富樫も約22分半で6得点。この日は快勝したとはいえ、自身やチームはなかなか思うようにプレーできていないと首をひねりつつ、河村との対決については「たくさんの方が注目してくれることはうれしい。今後もいい刺激をもらいながらやっていきたい」とうなずいた。

第1クオーター(Q)途中から出場した身長170センチの河村は、先発した同167センチの富樫とスピード感あふれる攻防を展開。第2Q終盤には、富樫からボールを奪って相手陣内に持ち込んだ河村が、背後から追いかけてきた富樫にシュートに持ち込むのを阻まれるなど、2人のユウキが激しく火花を散らした。

第3Qでは、尻もちをついた千葉のサイズに、2人で手を貸す“コンビプレー”も見られた。

河村はこの日の自身のプレーについて、ボールを失うシーンがあったことや、シュート精度を欠いたことを反省。「課題が明確に出ているので、練習に取り組むだけ」と上を向いた。

河村と富樫が同じコートに立つのは約1年ぶりで、河村が三遠ネオフェニックスでB1デビューを果たした昨年1月25日と、21得点を挙げた翌26日以来。19年11月の天皇杯2次ラウンドで河村は福岡第一高の主力として、富樫が出場した千葉戦で21得点10アシストの「ダブルダブル」を記録した。

この1年での成長について河村は、「昨年と違い、スタッツに残っていないところで自分の役割をまっとうできている。大学で培ったバスケットIQを生かせている」。ハイレベルな環境でプレーを重ね、手応えをつかんでいる様子だった。

特別指定選手は、大学や高校のチームで活動する若手選手が、所属チームに在籍したままBリーグ公式戦に出場できる制度。東海大1年の河村は今季途中から横浜に加わり、前節までの6試合で平均6・5得点をマークしている。