ショートプログラム(SP)2位発進の友野一希(22=大阪)が逆転優勝を果たした。

フリー1位の153・55点を記録し、合計221・34点となった。都道府県別では2位田中刑事(26)、6位木科雄登(19)の岡山が頂点に立った。

友野が意地を見せた。2本のジャンプが0点となったSPから一夜明け、フリーは冒頭で4回転-3回転の連続トーループに成功。続く4回転サルコー-2回転トーループも決め、流れに乗った。終盤はトリプルアクセル(3回転半)の転倒などミスもあったが、集中力を維持。今大会で現役を引退する同学年の本田太一(22)と、都道府県別でも大阪を2位に導き「悔しい部分は残ったんですけれど、太一と表彰台にのぼれて良かったと思います」と笑顔を見せた。

来季は22年北京五輪シーズン。今春に同大を卒業する友野は「競技を続けるのは決定しているけれど、所属先とかは未定なので、決まり次第、報告したいと思います」と口にした。決意を表明する言葉は力強い。

「来シーズンは五輪に向けて突き進む。この(新型コロナウイルスの)状況で開催されるか分からないけれど、それを目標に頑張ってきたので。一番は今年よりもいい演技ができるように、少しでも成長できるように。そういうシーズンにしたいと思います」

オフはメンタル面を強化し、勝負のシーズンに向かう。【松本航】