昨年のBSN杯で優勝した新潟柳都中の川崎小珠(こだま=3年)が、県高校バスケットボールの強豪、開志国際に今春から進学する。コロナ禍で大会中止や出場辞退に見舞われたが、気持ちはブレずに“全国制覇”を目標に掲げる。春からは親元を離れて寮で生活。新しいフィールドでの挑戦が始まる。

川崎は高校での部活動に備え、体を鍛え上げている。普段の練習に加え、2月中旬からはジムにも通い始めた。上半身を中心としたウエートトレーニングをメインに徹底的に体にムチを打つ。

そのストイックさはバスケットボールを始めた小学生の頃からあった。部活動後30分以内に、炭水化物をおにぎりやジュニアプロテイン等で摂取することを意識。小4の時は140センチだった身長が、小6時には160センチと、20センチも伸びた。

2年時のBSN杯決勝(清心女子=○59-57)では個人最多となる26得点をマークしたが、新型コロナウイルスの影響により3年時の全国中学校バスケットボール大会の県予選が中止。1度は目標を見失ったがその後、U-15のクラブチーム「NIIGATA PHOENIX」に参加。ジュニアウインターカップを新たな目標に掲げた。第1回の県予選で優勝し全国出場を決めたが、またしてもコロナ禍の影響を受け、無念の出場辞退となった。

中学バスケの活動が不完全燃焼に終わった川崎は開志国際での活躍に燃えている。春からは親元を離れて寮で生活、自立した生活を送る。厳しい環境に身を置いても“日本一”になりたい夢が勝った。川崎は「1番に親、コーチ、先生たち全員に感謝の気持ちを持って毎日練習をし、日本一になりたい」と話し「将来は海外で活躍できる選手も目指してみたい」と明かした。井上明美顧問(50)は「いろんな経験を通してスケールの大きな選手になってほしい」とエールを送る。川崎は果たせなかった“全国制覇”の夢を胸に開志国際で存分に気持ちをぶつける。【飯嶋聡美】

◆川崎小珠(かわさき・こだま)2005年(平17)9月4日、新潟市生まれ。鳥屋野小で放課後に遊んだことがきっかけでバスケットボールを始める。小4からミニバス部に入り、小6時には市内大会ベスト4、県大会ベスト8。19年度BSN杯中学選抜で優勝。FW。170センチ、60キロ。