バレーボール女子代表の中田久美監督が17日、オンライン会見で今月から始まった代表合宿で招集された選手たちへ語った言葉を明かした。東京五輪(オリンピック)でメダルを取るため、個人の武器に磨きをかけながら限界を突破することを呼び掛けた。

今の心境について中田監督は「逆にこの1年をプラスに変えようとチャンスと捉えてる」。4カ月後に迫った東京大会に向け、今月から女子代表が東京・味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)で始動。昨夏の合宿よりさらに徹底した感染症対策が行われており、練習以外でのコミュニケーションは控えることが推奨されている。代わりに、指揮官は「コート内でのコミュニケーションが重要になっている」と実感。大舞台でも変わらず選手同士のあうんの呼吸でプレーできるよう連係面を磨いている。

また、海外と比べて高さが劣るが、その状況に甘んじているわけではない。強豪国との戦いを想定し、男性スタッフ8人をそろえて高さに慣れる対策をしている。5月1日には有明アリーナで中国と戦う。中田監督は「オリンピックにつなげるという意味で非常に大事な試合」と受け止める。世界トップクラスの実力を誇るアジアのライバルだろうと、一切負けるつもりはない。

5月25日からはイタリア・リミニでネーションズリーグが行われることも決まった。実戦経験を積んでいきながら、そこで得た課題を修正していき東京五輪へと準備する。最終的に五輪代表となる12人は、ネーションズリーグ終了後に選出する考えを示した。【平山連】