男子シングルス世界ランキング1位の桃田賢斗(26=NTT東日本)が準々決勝で姿を消した。世界ランキング10位のリー・ジージャ(マレーシア)に16-21、19-21のストレートで敗れた。

国内外の試合を通じて桃田が敗れるのは、試合前に急きょ棄権した19年11月の香港オープンをのぞけば、同年10月25日のフランス・オープン準々決勝、アンソニー・シニスカ・ギンティン(インドネシア)戦以来511日ぶり。

22歳の新鋭に対し、中盤まで優位に運びながら7連続ポイントを奪われるなどして第1ゲームを失った桃田。第2ゲーム序盤も苦しみ、中盤から盛り返して接戦に持ち込んだものの、最後に屈した。試合後に大会公式ツイッターに公開されたインタビューで、「今日の対戦相手はミスが少なく、アグレッシブな攻撃をしてきて、気持ちで押されてしまった」と振り返った。

昨年1月に遠征先のマレーシアで交通事故に巻き込まれた桃田は、国内復帰戦となった12月の全日本総合選手権で3連覇を達成。1年2カ月ぶりの国際大会出場となった今大会も2回戦までは順調に勝ち上がり、2年ぶり優勝に向けて調子を上げていたかに思えたが、完全復活を印象づけられなかった。桃田は「来年もここで試合をして、いいパフォーマンスをできれば」と話した。

金星を挙げたリー・ジージャは、「自分のキャリアにとってとても特別な瞬間。ナンバーワンプレーヤーから勝つことは簡単なことではない」と興奮の面持ちだった。