フィギュアスケート世界選手権(ストックホルム)で銅メダルの羽生結弦(26=ANA)がフリーから一夜明けた28日、エキシビション前に会場からオンライン取材に応じた。

前夜に語っていた来季=現役続行への思い。決断したのはいつか聞かれると、こう答えた。

羽生「決めたのは、やめる、やめないじゃなくて。4回転半(クワッドアクセル)を跳べないと一生、満足できないので。一時期、年だな、体が動かなくなったな、と思う時期はありましたけど、今はまだまだ成長できている。僕の場合は過去の栄光と比較される。保てているか、というと難しいけど、確実にレベルは上がっている。平昌(五輪)よりもヘルシンキ(当時フリーで世界最高点を出した17年の世界選手権)よりも、絶対にうまくなっている。限界は感じていない。確実にうまくなってるんで、羽生結弦。ヘルシンキと比べても、ジャンプは1本少ないし、後半はサルコーじゃなくてトーループにしていますけど、崩れなくなった強さは確実に上。あのころは偶然「ゾーン」に入っていた。今は狙える。本当にうまくなっているので、結果が出なくてつらいな、とかはあるんですけど。今回は、点数は出ないジャンプたちだったけど、感触はある。だから今、やめるみたいな感覚はないです」【木下淳】