荻原聖也・武井凜生ペア(ふたば未来学園・福島)を始め、東北勢はシングルスでは2人、ダブルスでは4組が4強入り。男子学校対抗ダブルスは荻原・武井ペアが森口航士朗・野口翔平ペア(埼玉栄・埼玉)を2-0で下し優勝、学校対抗との2冠を成し遂げた。

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学校対抗の決勝、第1ダブルスと同じマッチアップだったが展開は同じにはならなかった。学校対抗では第1ゲーム(G)を奪われた相手に、攻め続ける姿勢でストレート勝ち。個人対抗ダブルスでは初戦から1Gも落とさずに頂点へ駆け上がった。武井は「ミスを少なく攻め続けられたのが勝因だと思います」と振り返り、シングルス棄権を決めて負けるわけにはいかないと臨んだダブルスでの優勝に安堵(あんど)した。荻原は「優勝できてよかったです。向かってくる相手に自分もチャレンジして、あとは気持ちの面で押し切りました」と振り返り、チームスローガンの「MIND OVER BODY(マインド・オーバー・ボディー=気力は体力を超える)」を体現してみせた。

「シングルスで世界一を目指しているので、小さくても世界で勝てる、みんなが見てくれるような選手になれるように頑張ります」。世界を見据える武井は、6日に発表された日本ランキングで26位に位置する。164センチと世界と比べ小柄な武井は、同じく小柄、173センチのA・ギンティン選手(インドネシア)と同校の先輩である桃田賢斗選手から学び、まずは日本の頂点へ。「まずはB代表に入って、オリンピックを目標に出来るように1歩1歩進んでいけたら。金メダルを取ることがすべてじゃないし1回金メダルを取ったとしても満足しないと思うので金メダルを取り続けられる選手に」と3年後のパリ・オリンピック(五輪)、7年後のロス五輪を見据えた。荻原は今冬の全日本総合へ。「全日本総合で驚かせられるような結果を出したいです。小さいので体格では不利かもしれないが渡辺勇大先輩のように頭を使って戦うプレーヤーに」と意気込んだ。全国の頂点に輝いた福島の双葉はそれぞれの道で新しい花を咲かせる。