今季国際大会初戦でショートプログラム(SP)首位のアレクサンドラ・トルソワ(17=ロシア)が、ミスを連発しながらも頂点に立った。フリーも1位の142・05点を記録し、合計216・80点。超高難度となる4回転4種5本のジャンプ構成に果敢に挑んだ。

得点を見つめるトルソワに笑顔はなかった。米国のファンによる歓声を受けながら、冷静に評価を聞いた。冒頭の4回転フリップは転倒。続く4回転サルコーは手を挙げながら成功させたが、そこからは苦しんだ。3種類目の4回転トーループは空中で抜けて2回転。演技後半の4回転ルッツは回転不足の判定となり、立て続けに組み込む2本目、4回転ルッツからの3連続ジャンプも出来栄え点(GOE)で減点となった。

4回転ジャンプ5本中、成功は1本のみ。それでもフリー142・05点は、昨季世界選手権の3位相当となる。自身が持つフリー世界最高の166・62点には遠く及ばないが、22年北京五輪金メダルの有力候補といえそうだ。