新潟アルビレックスBBが今季初勝利を挙げた。京都ハンナリーズに76-75で逆転勝ち。第4クオーター(Q)、74-75の試合終了3秒前に、PG納見悠仁(24)が決勝の2点シュートを決めた。納見に迷いはなかった。「絶対に決めてやろうと思って打った」。左寄りの中間距離からの1本。リングをとらえた瞬間、観客が打ち鳴らすハリセンの音が最大になった。チームメートに囲まれ、胸に手を当てるしぐさで笑顔をみせた。

ボールをもらった時点で1点のビハインドで、残り5秒。パスを要求するSFロスコ・アレン(28)にパスフェイク。それにつられて相手守備が下がったところを逃さなかった。平岡富士貴監督(47)は「あの土壇場で決めるハートを持っている選手はチームに必要」と勝負強さをたたえた。

前日2日、81-84の第4Q残り28秒で3点シュートを外していた。自分に対してのリベンジにも成功し、勝利を引き寄せた。この日はアレンと並んでチーム最多の16得点。「積極的に攻撃すると相手のビッグマンが下がる」。その場面を想定しながら試合前の朝練習でシュートを打ち込んでいた。自分のシュートで決めた今季初勝利。「お客さんに勝利を届けられて良かった」と表情を緩めた。【斎藤慎一郎】