東京オリンピック(五輪)バレーボール女子日本代表主将の荒木絵里香(37)が5日、引退会見を行った。荒木の一問一答は以下の通り(抜粋)

-現役引退を決めた時期はいつ

荒木 東京オリンピックを大きなターゲットにおいてきて、延期が決まった後にもう一度やるという中で決めていた。

-引退を決めた理由は

荒木 <1>東京五輪を戦い終えたこと<2>愛娘・和香ちゃんとの時間を優先したい<3>バレーボールがうまくなることへの能力の限界を感じた。バレー選手として味わい尽くせた。

-限界を感じた点はどんなところか

荒木 うまくなれると信じ続けてきたけど、ここ1、2年はVリーグや国際試合でのパフォーマンスで役割を果たせていない自分がいて。もっと良くなると思い続けてきたけど、オリンピックが終わってそこ(限界)を認められた。

-印象に残っている試合は

荒木 12年ロンドンオリンピックの中国戦。フルセットになって、ジュースを含めて全て2点差。最高の舞台で、最高の相手に勝てた。選手やスタッフといった仲間たちと築き上げたものは大きかった。

-女性アスリートの支援の課題と感じる点は

荒木 出産後に復帰することが最高ではなくて、どんな選択も選べることが大事。全ての女性が生きる上での選択肢が増えていけばいいと思う。

-今後について

荒木 トヨタ車体のチームコーディネーターになり、チームの魅力向上やバレー界の発展、女性の活躍や地位向上に貢献したい。バレーというスポーツをいろいろなところから学び、どうやったらお客さんが入るようになるか学びたい。大学院の方で学ぶために準備している。

-バレーボールのすばらしさとは

荒木 仲間と共に同じ目標を持ってうまくなることに魅了された。終わりがないことです。

-娘に引退を伝えた時の反応は

荒木 引退を伝えた時は喜んでいましたが、オリンピック最後の試合の後に「ママがバレー選手じゃなくなる」と泣いていたと聞きました。

-一番刺激を受けていた存在は誰か

荒木 (既に現役引退している)木村沙織さん。同じ時代にバレーができたことは大きな経験。彼女からもらったエネルギーは大きなものだった。

 

◆荒木絵里香(あらき・えりか)1984年(昭59)8月3日、岡山県倉敷市生まれ。11歳でバレーボールを始め、成徳学園高(現・下北沢成徳高)卒業後の03年に日本代表初選出。04年アテネ五輪は代表入りを逃したが、08年北京から4大会連続五輪出場。13年にラグビー元日本代表の四宮洋平さんと結婚。翌年に長女の和香ちゃんを出産後、再び現役復帰するなどママアスリートとして注目された。186センチ、78キロ。最高到達点は305センチ。