10月7日、ホンダは2022年もレッドブルのテクニカルパートナーとしてパワーユニットの運用支援を行っていくことを発表した。

ホンダは昨年10月に2021年限りでのF1撤退を表明したが、ホンダが開発したパワーユニットの知的財産権の使用許諾を新設のレッドブルパワートレインズ社に与えることでレッドブルおよびアルファタウリのF1参戦を支援する意向を明らかにしていた。9月末にその詳細がに詰まり、契約に至ったもの。

2022年3月にホモロゲーション(仕様公認)が行われるまで、レッドブルパワートレインズ社の要請に応じて2022年型パワーユニットを開発。さらにホンダの熊本製作所など特殊な技術を用いなければできないパワーユニットの一部の組み立て作業や、レースでの運用支援を日本側でも継続する。英国・ミルトンキーンズにあるHRD UKで雇用した現地採用スタッフはレッドブルパワートレインズに移籍してレース運用やES(バッテリー)の開発に携わる。

来季のパワーユニット名にホンダの名前が付くことはないものの、テクニカルパートナーとしてホンダのロゴが残るという。

合わせてレッドブルとのドライバー育成プログラムの提携継続も発表され、来季以降も引き続きF1やインディなど世界で通用する若手日本人ドライバーの海外育成を継続していくと同時に、レッドブルから日本へのドライバー派遣も継続される。

日本GPが開催される予定であった今週末の第16戦トルコGPでは、レッドブルとアルファタウリが鈴鹿で走行するはずだったスペシャルカラーのマシンを用意。レッドブルは1965年にホンダがF1初優勝を挙げたRA272をモチーフにした白色ベースに赤色の日の丸、ドライバーもかつてのホンダと同様の白いレーシングスーツで挑み、両チームともに車体に大きく「ありがとう」の文字が掲げられている。(米家峰起通信員)