東京オリンピック(五輪)で五輪史上最年少で個人総合王者となった橋本大輝(20=順大)は6種目を合計88・040点で終えた。3班までを終えて暫定首位に立った。

冒頭の床運動では難度を少し落として完成度を重視した構成でまとめて滑りだすと、続くあん馬でも乗り切り、両手を広げる「セーフ」のポーズ。15・075点の高得点をたたき出した。つり輪は13・333、跳馬は「ロペス」で着地をぴたりと止めて15・066点、平行棒は15・200と高得点を連発。最後は東京五輪で金メダルを獲得した最終の鉄棒で14・633点とした。

「(目標は)一番は、個人総合の金メダルですが、コンディション的にもしんどい。まずは自分の演技に集中して、悔いの残らない試合にしたい」と見据えていた。8月上旬に五輪を終えたが、9月には大学日本一を決める全日本学生選手権に出場し、その後も表彰式などのイベントで多忙を極めた。通常は五輪年には世界選手権は行われないが、新型コロナウイルスの影響で異例の同年開催に。「ここで勝ってこそ真のチャンピオン」。体調面では万全とは言い難いが、まずは予選で王者らしい強さを見せた。