ショートプログラム(SP)3位の三浦璃来(19)木原龍一(29)組(木下グループ)が2大会連続の表彰台を確定させた。フリー135・44点の合計209・42点で3位に入った。

日本人同士のペアとしては史上初の銀メダルに輝いた第1戦スケートアメリカに続く快挙。今回は銅メダルで、日本勢のNHK杯としても11年の高橋成美、マービン・トラン(カナダ)組(2位)以来の台に乗った。表彰式の後は日の丸を背に笑顔で記念撮影に応じた。

合計209・42点は自己ベスト。「1点ずつコツコツ」(木原)の宣言通り、前回の208・20点から1点超の更新となった。木原は「フリーが終わった後は1点か2点、下回るかなと思っていたので。メダルですよね? SPの貯金で達成することができて、すごく良かった」と猛烈にガッツポーズを繰り返した。

対照的に、試合直後の三浦は涙を流していた。「サルコーがうまくいかなくて…。同じミスをした世界選手権から成長していないな」と3回転から2回転になった技を反省。日本勢10年ぶりとなるNHK杯の表彰台にも「うれしいんですけど、まだまだやれると思っているので。今日の結果は悔しいです」と満足しなかった。それだけのレベルに急成長したペアとなった。

確かに3回転-2回転-2回転の3連続トーループやサルコーは乱れたが、一方で苦い記憶を克服した。スケートアメリカで三浦が転倒し、壁に激突して流血打撲したスロー3回転ルッツは決めた。「コーチから『あなたはこうなっている』『あなたはこうしないといけない』と徹底的に教えてもらい、練習でも失敗がなかったので、今回は自信をもって臨めました」と三浦。ツイストリフトやペアコンボスピンも成功させ、木原は「2戦目で、またメダルが取れた。すごくうれしいです。なのに何で泣いてたの?」と三浦をイジって大笑いした。

これで、シリーズ全6戦の上位6組が進出するGPファイナル(12月、大阪)出場に可能性を残した。2戦を終えて第1戦2位の13ポイントと、今回の第4戦3位の11ポイント。合計24ポイントとし、出場権争いの3位につけて残り2戦の結果を待つことになった。【木下淳】