16年リオデジャネイロオリンピック(五輪)銅メダルの羽根田卓也(34=ミキハウス)が、男子カナディアンシングルで3年ぶり13回目の優勝を遂げた。

5人による決勝で最後に登場し、23個のゲートが設置されたコースをノーミスの1分29秒97で通過し、89・97点をマーク。やはりノーミスだった前年優勝の佐々木翔汰(万六建設)の記録をわずかに0秒28上回り、激戦を制した。

10位だった東京五輪以来の実戦だった前日の選日本手権に続き、この日のNHK杯も優勝。五輪会場で行われたコースで、連日にわたって存在感を示した。

大会前には、勝負そのものよりもレースを楽しむことを重視したいと話し、自らの去就については年内をめどに結論を出したいと口にしていた羽根田。2日間のレースを終え、「戦いの場から遠ざかっていたが、自分のなかで湧き上がるものを感じた」と、充実した表情を浮かべた。