日体大は29日、東京五輪男子日本代表でバレーボール部の高橋藍(らん、20)がイタリア・セリエAのパドバに今季終了までの期限付きで加入することを発表した。

同日開幕した全日本大学選手権(全日本インカレ)を終えた後にイタリアへ向かう。エース石川祐希(25=ミラノ)、西田有志(21=ビーボバレンティア)に続き、日本人選手が今季3人プレーすることになる。

高橋は京都・東山高3年時にエースとして全国高校選手権(春高バレー)初優勝に導きMVPを獲得すると、アンダーカテゴリーを飛び越えてシニア代表に選出。今夏の東京五輪では最年少で代表入りを果たし、持ち味のレシーブ力と鋭い強打を発揮。攻守で存在感を放ち29年ぶりの準々決勝進出に貢献した。

今回のイタリア挑戦について「高校生の時に海外に挑戦したいという気持ちを抱き、今年、東京2020オリンピックを経験し更に海外に挑戦し、経験をしたい気持ちがより強くなりました。目標としている3年後のパリオリンピックでのメダル獲得に向けて成長したいです。全力で頑張ります」とコメントした。

パドバの関係者は日刊スポーツの取材に「藍は完成度が高く、強くて才能あふれる若いプレーヤー」と称賛。「私たちのチームにも完璧にフィットする」と太鼓判を押した。

◆高橋藍(たかはし・らん)2001年(平13)9月2日、京都市生まれ。蜂ケ岡中から東山高へ進学。3年だった兄の塁と臨んだ1年時、2年時と春高バレー京都府予選決勝で東京五輪代表の大塚達宣(現早大)擁する洛南に敗れる。3年時に全国制覇。18歳で日本代表初選出され、日体大進学。母方の祖父は米国人でクオーター。インスタグラムのフォロワーは約92万人。188センチ、72キロ。