バレーボール男子日本代表のアウトサイドヒッター、高橋藍(らん、20=日体大)が10日夜、イタリア1部セリエAのパドバでプレーするため出国した。千葉・成田国際空港で取材に応じ「わくわく感が強くて、楽しみしかない。イタリアでしっかり成績を残して、日本には高橋藍がいるということを示したい」と意欲を見せた。

兄の塁(21=日大)ら家族に見送られる中、高橋がイタリアに向けて出発した。初の海外挑戦に「期待は70%、不安は30%」。言葉や思い通りにいかない生活に対する心配はあるが「海外に慣れることができる経験は大きい。日本に帰ってきたときに強くなったなと見られるように頑張りたい」と気を引き締めた。

優勝を目指した全日本大学選手権(全日本インカレ)では順大にフルセットの末に敗れ、まさかの準々決勝敗退。「勝ちきれなかったという悔しさが残りました」としながらも、既に切り替えている。

日体大主将の市川や山本監督からもメッセージをもらい、一段と気が引き締まった。「大学を一時抜けていくのだから、しっかりと結果で恩返しができるようにしたいです」と意欲満々だ。

既にセリエAでプレーする石川祐希(25=ミラノ)や西田有志(21=ビーボバレンティア)からも激励を受けた。「祐希さんからは『いよいよ明日だね』と連絡をもらいました。日本人3人がそろう中でお互いが刺激になれる」。オフの期間には先輩たちと久々に再会するなど交流を図る。注目される日本人対決については「負けたくないですね。良い戦いできるように頑張りたい」。

所属するパドバについて「今のチームを見ているとサーブが良い印象。しっかりとカラーに合わせながら、徐々に自分を出していきたい」。守備では持ち味のレシーブ、攻撃では決定力にこだわりる考えで「前衛でのスパイクでの安定力をどんどん求めていきたい」と話していた。