帝京長岡男子バスケットボール部OBのPG祝(ほうり)俊成(拓大4年)がB1新潟アルビレックスBBの練習に5日から参加している。高校時代は司令塔としてウインターカップ3位の原動力になった逸材。拓大でも入学直後から試合出場を重ねてきた。練習を通して今季の特別指定選手としての加入をアピールし、その先に地元新潟でのプロ入りを目指している。

祝は迷いなく持ち味を発揮している。5対5の試合形式の練習。ボールを手にすると素早いドリブルで一気にリング付近へ進入。すかさずフリーの味方にラストパスを送った。「プロはレベルが高い」と気持ちを張りながらも「少しずつ慣れてきました」。5日にチームに合流し、練習を重ねるたびに呼吸が合ってきた。

速さだけではない。平岡富士貴監督(47)は「ビッグマンの動きをしっかり見ている」と特長を感じ取った。帝京長岡では外国人留学生の高さを生かしながらゲームメークし、3年時にウインターカップ3位。祝は大会ベスト5にも選ばれた。「プロは外国人選手がコートに2人。パスの選択肢が多い」。PFジェフ・エアーズ(34)SFロスコ・アレン(28)Cチリジ・ネパウェ(32)の2メートル以上ある新潟の外国人選手との間合いにも違和感はない。

「まず特別指定選手になりたい」と言う。Bリーグ入りは高校時代からの目標。アオーレ長岡での新潟のホーム戦は何度も観戦した。拓大進学後もネット中継で試合を見ていた。「応援が多い。地元のチームはやりがいがある」。愛着のあるチームで特別指定選手になりリーグ戦に出場し、そして「プロとして」と正式契約も意識する。

練習参加の期間は今のところ1月中旬がめどで、現在は帝京長岡の寮で生活している。恩師の柴田勲監督(52)のバックアップで「精いっぱい頑張れ」と励ましも受けた。「積極的にプッシュするプレーを見てほしい」。地元のホープが全力でアピールする。【斎藤慎一郎】

◆祝俊成(ほうり・としなり)2000年(平12)1月30日生まれ、新潟県佐渡市出身。加茂小2年の時に加茂グリーンサンダースでバスケットボールを始める。両津中では県大会出場。帝京長岡高では1年からベンチ入り。2年時のウインターカップでベスト4、3年時は全国高校総体4強、ウインターカップ3位。進学した拓大では2、4年時にインカレに出場した。168センチ、65キロ。ポジションはPG。