女子バスケットボール、Wリーグの新潟アルビレックスBBラビッツは14、15日、トヨタ紡織サンシャインラビッツと東京・国立代々木第2体育館で今季最終カードを迎える。1勝21敗で最下位の13位に沈む中、成長を見せてきた4年目のSF中山樹(26)がチームをけん引する。ここまで1試合平均得点はキャリアハイの9・21点。アベレージを10点台に乗せることがチームの勝利に近づくと自覚している。

中山は強い意志で最終カードに備える。「このチームでやってきたことを全員で出し切る」。そして、「(1試合平均得点を)2桁に乗せられるように」と自らに言い聞かせる。トヨタ紡織はプレーオフ進出を決める現在5位で1試合平均失点62・4点はリーグ3番目の少なさ。相手の堅守に「積極的に得点に絡んでいく」と得意とする思い切りのいいドライブからの突破で真っ向勝負を挑む。

「自分が点を決めていかないと」。今季はその気持ちを軸にしてきた。ここまで22試合中19試合に出場しそのうち17試合が先発。1試合平均出場時間は約29分。平均得点と合わせ、出場時間も18年入団後の最高成績だ。「出場時間をもらえるようになったことで、自信がついてきた」と言う。

今季は本職のSFではなく、内角のポジションのPFでの起用が多かった。リバウンドやリング下の攻防などフィニッシュのほかに起点になるプレーにも力を入れ、「私が引っ張って行く」と自覚も芽生えた。だからこそ今季最終カードは結果も内容もほしい。「1年間やってきたことをしっかり表現したい」。全力を尽くした試合でシーズンを締めくくる。【斎藤慎一郎】