北京オリンピック(五輪)アイスホッケー女子日本代表「スマイルジャパン」の最年長FW久保英恵(39=西武)が11日、勤務先の太陽生命本社で行われた慰労式に出席した。

13日に行われる所属チームの最後の練習を持って現役を引退するベテランは、長年の競技の発展などに貢献したことで表彰を受けた。

同僚社員に見守られながら、久保は「『サンキュー北京』を合言葉に感謝の気持ちを持ってプレーできた」と大会を総括。都内のアイスアリーナの受け付けなどアルバイトをしていたが、13年にJOCのトップアスリート就職支援制度「アスナビ」を通じて同社に入社。「経済面の安定だけではなく、オリピックに向けて良いトレーニングを積めました」とサポートに感謝した。

この日は東日本大震災からちょうど11年。発生当時は北海道・帯広市にいたという久保は「あの時にスポーツを通して何ができるか、プレーを見てもらうことで何を届けたいかを考えました」。1度は競技から離れたが再びリンクに戻り、そこから3度の五輪を経験。13日の練習を終えて第一線には退くが、今後もアイスホッケー界に携わる考えで「ここで終わってはいけない。さらなる結果を出すために、小中学生といった育成年代の裾野を広げたい」と話していた。【平山連】