ラグビーの「リーグワン」は22日、東京・秩父宮ラグビー場でプレーオフ準決勝が行われる。
前身のトップリーグで昨季優勝を飾った埼玉パナソニックワイルドナイツ(埼玉、リーグ2位)がクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(東京ベイ、リーグ3位)と対戦。敗れれば初代王者への道が途絶える一戦は、午後2時キックオフとなっている。
勝者は29日に東京・国立競技場で東京サントリーサンゴリアス(東京SG、リーグ1位)との決勝、敗者は28日に秩父宮で行われる東芝ブレイブルーパス東京(BL東京、リーグ4位)との3位決定戦に臨む。
チーム内に新型コロナウイルスの陽性者が出た影響で開幕から2試合不戦敗となった埼玉は、以降の14試合を全勝でフィニッシュ。自慢の防御でボールを奪うと、FW、BK一体となった攻撃で仕留めきる力がある。フッカー坂手淳史主将(28)は「(1人1人が)役割をしっかり全うできればワイルドナイツは強いというのを見せられる。そこができれば問題なく勝てる」と自信をにじませる。
FW第1列はプロップ稲垣啓太(31)、フッカー坂手の19年W杯日本代表が先発し、フッカー堀江翔太(36)らが控えから途中出場で流れを変える戦い方が定着。SO松田力也(28)の不在により、司令塔として先発する日本代表候補SO山沢拓也(27)の組み立てにも注目が集まる。
対する東京ベイの戦力も充実している。
アグレッシブなFWはもちろん、BKは19年W杯オーストラリア代表SOバーナード・フォーリー(32)を軸に、15年W杯日本代表の立川理道主将(32)、19年W杯ニュージーランド代表ライアン・クロッティ(33)の両CTBは大舞台での経験値が高い。
WTBは今春に立命大を卒業したばかりの木田晴斗(23)と21年入団の根塚洸雅(23)のコンビ。立川は「シーズン序盤からケガ人が出たり、なかなかベストメンバーが組めない中で、日本人の若手選手が底上げしてくれた。チーム全体で戦う意識を強く感じられた」と成長を実感している。
今季は2週前の5月7日に対戦。埼玉が35-14で東京ベイを下した。
両チームのメンバーは以下の通り。
◆埼玉
〈1〉稲垣啓太(31=関東学院大)
〈2〉坂手淳史(主将、28=帝京大)
〈3〉平野翔平(28=東海大)
〈4〉ヒーナン・ダニエル(40=サザンクイーンズランド大)
〈5〉エセイ・ハアンガナ(23=セントポールズカトリック高)
〈6〉ベン・ガンター(24=ブリスベンボーイズ高)
〈7〉ラクラン・ボーシェー(27=ニュープリマスボーイズ高)
〈8〉ジャック・コーネルセン(27=クイーンズランド大)
〈9〉小山大輝(27=大東大)
〈10〉山沢拓也(27=筑波大)
〈11〉マリカ・コロインベテ(29=ナスイヌ高)
〈12〉ハドレー・パークス(34=リンカーン大)
〈13〉ディラン・ライリー(25=サウスポート高)
〈14〉竹山晃暉(25=帝京大)
〈15〉野口竜司(26=東海大)
〈16〉堀江翔太(36=帝京大)
〈17〉クレイグ・ミラー(31=オタゴ大)
〈18〉バル・アサエリ愛(33=埼玉工大)
〈19〉マーク・アボット(32=カンタベリー大)
〈20〉大西樹(26=流通経大)
〈21〉高城佑太(28=関東学院大)
〈22〉ビンス・アソ(27=ビクトリア大)
〈23〉山沢京平(23=明大)
◆東京ベイ
〈1〉海士広大(27=同大)
〈2〉杉本博昭(33=明大)
〈3〉北川賢吾(29=同大)
〈4〉デービッド・ブルブリング(32=アレクサンダーロード高)
〈5〉ルアン・ボタ(30=ジュグランド高)
〈6〉トゥパ・フィナウ(32=リアホナ高)
〈7〉ピーター・ラブスカフニ(33=フリーステート大)
〈8〉ファウルア・マキシ(25=天理大)
〈9〉谷口和洋(27=天理大)
〈10〉バーナード・フォーリー(32=シドニー大)
〈11〉木田晴斗(23=立命大)
〈12〉立川理道(32=天理大)
〈13〉ライアン・クロッティ(33=シャーリーボーイズ高)
〈14〉根塚洸雅(23=法大)
〈15〉ゲラード・ファンデンヒーファー(33=プレトリア大)
〈16〉ジャバ・ブレグバゼ(35)
〈17〉山本剣士(24=大体大)
〈18〉オペティ・ヘル(23=ニューイントンカレッジ)
〈19〉ヘル・ウベ(31=拓大)
〈20〉青木祐樹(30=日体大)
〈21〉藤原忍(23=天理大)
〈22〉テアウパ・シオネ(29=流通経大)
〈23〉金秀隆(24=朝鮮大)