宇都宮ブレックス(東地区4位)が5季ぶり2度目のBリーグ年間王者に返り咲いた。

琉球(西地区1位)相手に第1戦を先勝し、この日も82-75でBリーグ初年度の16-17年シーズン(当時栃木)以来の優勝。ワイルドカードでの進出から昨季王者の千葉、川崎を連破し、無傷のCS6連勝で頂点に立った。日本代表SG比江島慎(31)が両軍最多の24得点でMVPに輝き、男泣きした。琉球ゴールデンキングスは初のファイナルで経験の差を痛感した。

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沖縄の本土復帰50年のシーズンに、初優勝を狙った琉球が力尽きた。CS4連勝で迎えた決勝で2連敗。エースSG/SF今村が3点シュート3本を含むチーム最多18得点と気を吐き「こんなところで終われない一心だった」と残り22秒で2点差まで迫ったが、最後は比江島に突き放された。

西地区勢、bjリーグ出身勢として初のファイナル進出。節目に本土へブースターを導いたが「1つ差があったとすれば決勝の経験の差」と桶谷監督は悔やんだ。地区5連覇、リーグ史上最高の年間勝率8割7分5厘をマークしながら無念の涙。フリースロー19本中9本も外したことが、大舞台への不慣れを物語った。

今村は「悪い流れの時にチームを救える存在にならないと。足りなかった経験として今後に生かすしかない」。宇都宮の歓喜から目を背けず「焼きつけた」この日から再挑戦が始まる。