女子100メートル平泳ぎは小山風香(柏崎翔洋中教校1年)が1分12秒74で優勝した。本人にとっては平凡な記録だったが、昨年の全中2位の実力を見せつけた。前日17日の200メートル平泳ぎの優勝に続いて1年生で2冠を獲得した。

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小山は水面を滑らかに突き進む。持ち味の強力なプルで左右の水をかき分け、あっという間にトップに躍り出る。県中学記録1分9秒97の保持者にとって、1分12秒74の優勝タイムに決して満足していない。ところが2位を2秒25差で置き去りにする快泳だった。17日の200メートル平泳ぎに続き1年生で2冠獲得。「順位よりタイムを狙っていた」と残念そうながら、大器の片りんを見せた。

昨年の全中では200メートル平泳ぎで優勝し、100メートル平泳ぎでは2位に入った。200メートルも2分28秒06の県中学記録を保持する。今大会は両種目とも中学時代の記録に届かなかったが理由があった。現在、泳ぎを改造中。身長は中学時代より4センチ伸びて164センチ。体重は56キロとサイズアップした体に合わせてダイナミックなフォームへの修正に着手している。指導するSA柏崎の小玉裕道コーチは「ジュニアの泳ぎからシニアの泳ぎに変えている真っ最中」と言う。次の照準はインターハイの表彰台頂点に合わせる。

「1年生だけど、どんどん上を目指していきたい。インターハイは200メートル平泳ぎで優勝したい」と小山。県学童記録は50メートル、100メートル、200メートルの全種目で保持し、高校では平泳ぎの全種目で県高校新記録を狙っている。だが、高3で迎える24年パリ・オリンピックも視野の片隅に置く。「成人や大学生に負けないパワーをつけて大きな泳ぎをしたい」と小山は言った。【涌井幹雄】