女子は早田ひな(22=日本生命)が平野美宇(22=神奈川)を4-1で下し、初代女王に輝いた。第1ゲームを8-11で今大会初めて先取されたが、第2ゲームを取り返す。第3、4ゲームも先にゲームポイントを握っていながら追いつかれる苦しい展開ながら、最後は押し切った。Tリーグ初の個人戦を制し「150%楽しかった」と笑顔で振り返った。

7月に行われたWTTチャンピオン・ハンガリー大会準々決勝で、世界ランキング1位で東京オリンピック(五輪)金メダルの陳夢(中国)と対戦。競りながらも2-3で敗れた。「2-2の(第5ゲーム)8-8から負けた時に、ここのレベルで勝つには1本の勝負だと感じた」。痛感した勝負どころでの集中力と1点へのこだわりを発揮し、東京五輪団体銀メンバーの平野を撃破した。

今大会は24年パリ五輪シングルス代表の選考対象大会。同選考大会は3月の「ライオンカップ・トップ32」に続いて2連勝となった。昨夏の東京五輪はリザーブメンバー。「追いかけられる立場。進化し続けなければいけない」。あくなき向上心を持ち続ける。【星夏穂】