バレーボール男子の日本代表がカタールと対戦し、セットカウント3-0でストレート勝ち。世界選手権の開幕戦を勝利で飾った。
【バレー】エース石川祐希ら日本男子が26日1次リーグ初戦でカタールと対戦、4強入り目指す
日本 | 3 | 25-20 25-18 25-15 | 0 | カタール |
試合後選手コメント
<石川祐希> セットの後半から入るということでした。徐々に試合にも慣れて、足首もいい状況。コートの外から準備をしていました。集大成として、いつも通りやるだけ。(1次リーグで)ブラジルとキューバを控えているので、そこが大事。今日、ブラジルはキューバとやって決して調子がいいわけではない(3-2でブラジル勝利)。いいパフォーマンスを出せばチャンスはある。(次戦で)ブラジルを食ってやろうと思っています。
<西田有志> (初戦は)1つ、1つ大事にプレーしないといけないということで非常にナーバスになっていた。このストレート勝ちはとても大事。次はブラジル。とてもブロックが高く、難しい相手。ブラジルだからというのではなく、自分たちが100%のパフォーマンスを出して、勝ちにいきたい。
<高橋藍> いいリズムで入ることができた。次につながるいい試合になったと思います。(スタメンに)キャプテン(石川)がいないことで、誰が引っ張るかが1番重要だった。僕は最年少ですけど、プレーで引っ張るということを意識していました。(次戦の)ブラジルに対しても、自分たちを見失わずに戦いたい。
第3セット
このセットも最初の得点はカタール。
日本は関田のトスから、高橋藍がバックアタックを決めて1-1。
その直後、カタールは日本のブロックに対してチャレンジ(ビデオ判定)を要求するが失敗。
西田が決めて3-2。西田の強烈なサーブは惜しくもアウトとなり3-3。
18年世界選手権、昨夏の東京五輪を経験している小野寺が決める。チーム最年長28歳山内のブロックも決まって6-4。
高橋藍が決めて7点目。ただ、ブロックの間を狙われて7-7とカタールに粘られる。
関田から山内のクイックで8点目。
高橋藍がアタックラインからトスを上げて西田が決める。
さらに高橋藍は、真ん中から豪快にたたき込んだ。
この時点で日本は石川をコートへ。
日本のブロックポイントで14-8。15-9で西田のサーブはアウト。石川のジャンプサーブもネットに阻まれる。
この試合、関田から小野寺のクイックが効果的に決まり17-11。
サウスポーの西田が豪快にたたき込んで18点目。再び西田がレフトから決めて19点目とした。
故障明けの石川は華麗な動きを披露。
ブロックポイントが決まって20-13となった。
苦しくなったカタールがタイムアウトを要求。
石川が対角線に決めて21点目
西田が1人でブロックで止めて22ー13。
関田は俊敏な動きで、果敢にボールを拾う。
カタールのサーブがアウトとなり、日本は23点目。
マッチポイントを迎えた日本。日の丸が観客席に揺れる。
最後は西田のサービスエース。
日本が25-15で第3セットも奪い、ストレート勝ち。
世界選手権の開幕戦を勝利で飾った。
第2セット
最初に得点したのはカタール。
日本は大塚が左から対角線に決めて1-1、西田のサーブがネットに阻まれて1-2。
カタールのサーブミスなどもあり、3-2となる。
ここから第1セットに続いて高橋藍の活躍が際立った。
高橋藍のブロック、スパイクが決まり5-4。
西田が狙い定めて左手前に落として7-4とする。
関田が飛び込みながら拾い、高橋藍が決めて8-4とリードを広げる。
そして、西田も躍動する。
スパイクを決めて11点目、サービスエースで12点目、相手ブロックをかいくぐり13点目、再びスパイクを決めて14点目。
15点目を狙った西田のサーブがネットに阻まれると、両手を叩いて悔しがった。
それでも、日本は西田の4連続得点でカタールを突き放した。
点差が広がると、サーブで積極的な攻撃を仕掛ける。
サーブアウトはあっても、果敢にサーブから得点を狙いにいった。
西田の得点で日本は20点目。
小野寺のクイックで21点目。
終盤に日本はエース石川を投入。フェイントモーションから、意表を突くトスを上げる。絶妙のテクニックを披露。
相手に得点を許すと、石川はコートにボールをたたきつけて悔しさを表現した。
その石川のスパイクが決まって23-17。
高橋藍が体勢を崩しながらも相手コートに落としてセットポイントを迎えた。
最後は石川が決めて25-18。
高橋藍、西田、石川らスター選手が活躍した日本が、第2セットも奪った。
第1セット
会場が真っ暗になり、先発の選手が入場する。
左足首の負傷から復帰したばかりのエース石川はベンチスタート。
静かな会場で試合は始まった。
まず、日本はミドルの攻撃から1-0とする。
小野寺のブロックが決まって2-0。
西田のスパイクで3点目、大塚が決めて4-2となった。
高橋藍が見せ場を作る。
連続してスパイクが決まり8-4。高橋藍はボールを切りながら相手コートにたたき込んだ。
西田の強烈なスパイクも決まって、日本はカタールにリードを許すことなく試合は進んだ。
西田のブロックが決まって18ー13。大塚、宮浦が決めて20ー16となる。
ここから主将の石川がコートに入った。
やはり、エース。いきなり活躍する。
関田のトスから石川が決めて日本が21点目。
大塚のバックアタックで22ー18。
ブロックが決まって23点目。
ここでハプニングが起きる。
西田のスパイクを追ったカタールのリベロ・35歳のスライマンが看板に激突して試合が中断。数分の中断の後に交代となった。
日本は山内のクイックからセットポイントを迎える。
最後も山内のクイックが決まり、25ー20で日本が第1セットを先取した。
日本スタメン
セッター 8関田誠大
オポジット 1西田有志
アウトサイドヒッター 5大塚達宣
アウトサイドヒッター 12高橋藍
ミドルブロッカー 2小野寺太志
ミドルブロッカー 6山内晶大
リベロ 20山本智大
試合前
日本の開幕戦は前の試合が伸びた影響で、予定よりも10分遅れになった。
観衆はまばら。静かな雰囲気の中で、キャプテンの石川祐希、高橋藍ら日本の選手たちはウオーミングアップを行った。
初戦の相手、カタールは世界選手権初出場で欧州などからの帰化選手を擁する。
既に試合が終了した同組(B組)のブラジル-キューバはフルセットの末に、3-2でブラジルが勝利。
日本は確実に初戦を飾り、勢いをつけたい。
男子日本代表登録メンバー
1 オポジット 西田有志(22=ジェイテクトSTINGS、187センチ)
2 ミドルブロッカー 小野寺太志(26=JTサンダーズ広島、2メートル)
5 アウトサイドヒッター 大塚達宣(21=早大4年、194センチ)
6 ミドルブロッカー 山内晶大(28=パナソニックパンサーズ、204センチ)
7 アウトサイドヒッター 高梨健太(25=ウルフドッグス名古屋、190センチ)
8 セッター 関田誠大(28=ジェイテクトSTINGS、175センチ)
9 セッター 大宅真樹(27=サントリーサンバーズ、178センチ)
12 アウトサイドヒッター 高橋藍(20=日体大3年、188センチ)
13 リベロ 小川智大(26=ウルフドッグス名古屋、176センチ)
14 アウトサイドヒッター 石川祐希(26=パワーバレー・ミラノ、192センチ)
16 オポジット 宮浦健人(23=スタル・ニサ、190センチ)
20 リベロ 山本智大(27=堺ブレイザーズ、171センチ)
23 ミドルブロッカー 佐藤駿一郎(22=東海大4年、205センチ)
26 ミドルブロッカー 村山豪(24=ジェイテクトSTINGS、192センチ)
(※背番号、ポジション、名前、年齢、所属、身長)
日本の1次リーグB組日程
☆26日 日本-カタール
☆28日 日本-ブラジル
☆30日 日本-キューバ
(※全て日本時間午後9時開始)
◆世界選手権 オリンピック(五輪)、ワールドカップ(W杯)とともにバレーボール3大大会の1つで4年に1度開催される。今大会はスロベニアとポーランドが共催。24カ国が6組に分かれて1次リーグを戦い、各組上位2チームと3位の中から成績上位4カ国の計16カ国が決勝トーナメントに進出。決勝は9月11日。競技方式はテクニカルタイムアウトなし、リクエストできるタイムアウトは1セット2回まで、コートチェンジなし。日本男子の最高成績は70、74年の3位で82年は4位。98、06年は日本開催。前回大会(18年)はポーランドが大会2連覇を達成し、ブラジルが2大会連続で2位になっている。