京都大(京大)の佐々木晴也(19)が3位表彰台入りを果たした。28日のショートプログラム(SP)は8位だったが、フリー3位となる124・52点を記録し、合計180・56点をマークした。

冒頭でトリプルアクセル(3回転半)を、出来栄え点(GOE)で2・24点の加点を導いて成功。3回転ルッツ-1回転オイラー-3回転サルコーなど、ジャンプを決めるたびに拍手が送られ、「前半のジャンプからいい流れに乗れた」と納得した表情を浮かべた。

愛知の進学校である東海高出身で、今春、京大に現役合格した。学業とスケートの両立が求められるが、「どちらかをおろそかにしないよう、大学では学生として、リンクでは選手として勝負している」とキッパリ話した。

関心を寄せるのは、スポーツ選手のセカンドキャリア。学業を軽視し、スポーツだけに没頭し続けることに問題意識を向けてきた。「スポーツだけやっていればいいという風潮ではなく、『スポーツだけでなく勉強もできるんだ』と、社会から耳を傾けてもらえるよう、僕が結果を残して引っ張っていきたい」。1つ1つの言葉を丁寧に紡ぎながら、学生アスリートとしての覚悟をにじませた。

優勝はSP首位の朝賀俊太朗(16=木下アカデミー)で、合計196・14点をマークした。12月にジュニアGPファイナル(イタリア・トリノ)へ出場する片伊勢武アミン(18=関西大)は179・41点で4位。同じくジュニアGPファイナルを控える中村俊介(17=木下アカデミー)は合計161・80点で8位となり、得点をアナウンスされた直後は、悔しそうに右手で髪をかき上げた。

今大会の上位16人は、11月の全日本ジュニア選手権(25~27日、茨城)へ進む。【藤塚大輔】