ジュニアグランプリ(GP)ファイナル(12月8~11日、イタリア・トリノ)に出場する片伊勢武アミン(かたいせ・たけるあみん、18=関西大)が、3回転ジャンプを全て決め、SP首位発進を果たした。83.27点をマークし、2位に11.43点差をつけた。

冒頭でトリプルアクセル(3回転半)を決め、2.40点の出来栄え点(GOE)を導いた。3回転ループ、ルッツ-トーループの連続3回転ジャンプも成功させ、フィニッシュ後は笑みを浮かべた。

キスアンドクライで得点を知ると、驚いた表情で喜んだ。国内の試合では自身初の80点超えとなり、「ジャンプだけでなく、他の部分も評価してもらえたことが点数から分かったので、すごくうれしかったです。褒めてもらえたような気持ちになりました」と安堵(あんど)した。

10月下旬の西日本選手権は4位で「最悪の出来」と振り返る。そこから約1カ月は、通し練習を継続してきた。「失敗したとしても、そこで止めたり、やり直したりせず、最後まできっちり通すことを毎日頑張ってきました」。自信が芽生え、演技につながった。

27日にフリーを迎える。「ショートが良くても、フリーは別のプログラムになる。自分のベストの演技ができたらいいなと思います」とさわやかに言い切った。この流れを、明日も持続させる。【藤塚大輔】