フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ最終第6戦フィンランド大会で、男子2位の佐藤駿(18=明大)が初のGPファイナル(12月8日開幕、イタリア・トリノ)へ自信を得た。合計262・21点。278・39点で優勝したマリニン(米国)に続いた。

宇野昌磨、三浦佳生、山本草太と日本男子4人のファイナル進出は12年以来。女子は三原舞依(シスメックス)がGP2連勝で初のファイナルに進む。日本勢のファイナルは男子4人、女子3人、ペア1組で史上最多の計9人となった。

   ◇   ◇   ◇

心の奥底に置いた願いだった。2位でファイナル進出6番手に滑り込んだフリーから一夜明け、佐藤はエキシビション前に素直な思いを口にした。「(進出ラインが)2位以上っていうのは知っていました。ちょっと重圧もあった」。大会前に「行けたらラッキー」と言い聞かせた大舞台だが、もちろん意識はあった。

前夜、高難度4回転ルッツから全てのジャンプを降りきった。2月に左肩を手術。復活途上で全てを出し切り、後続2人の演技を経て2位が決まると泣いた。フリー180.62点は3年前、トリノの地で頂点に立ったジュニアGPファイナルの自己最高点を3年がかりで更新した。苦悩の時間を経て「今はかなり自信がついた」と1歩を刻んだ。

日本男子4人で臨むファイナルへ「昌磨くん、草太くん、佳生もいる。すごいメンバーの中で、上位に食い込めるように頑張りたい」と誓った。思い出のトリノで輝く、準備ができた。【松本航】

【関連記事】フィギュアニュース一覧>>