ペアとシングルの“二刀流”の森口澄士(すみただ、20=木下アカデミー)が、フリー165・32点を記録し、合計241・63点をマークした。

ペアのフリーで初出場初優勝を果たしてから約4時間後。渾身(こんしん)の演技を披露し、氷上で号泣した。

冒頭のトリプルアクセル(3回転半)-2回転トーループを降りると、続くトリプルアクセル(3回転半)も着氷させた。

二刀流の疲労をみじんも感じさせない演技。後半には3連続ジャンプ、2連続ジャンプを続けて降りた。

ジャンプ7本を全てそろえた。演技を終えると、会場のファンは総立ちで拍手喝采。リンクの中央に立った森口は、人目をはばからず、大粒の涙を流した。キスアンドクライで得点を知ると、再び目を光らせた。

この日はジュニアの村上遥奈(14=木下アカデミー)と、ペアフリーに出場。2人ともシングルとの二刀流の「はるすみ」ペアは、合計162・07点を記録し、国際スケート連盟(ISU)非公認の国内大会ながら、自己ベストをマークした。

森口は初優勝後、「いつか大きな舞台で金メダルを取れる組になりたいと思っているので、あらためて、その思いが強くなりました。さらに練習に励めそうです」と実感を込めていた。

宇野昌磨24番、島田23番、鍵山19番目に滑走/全日本男子フリー速報中