宇都宮のエース比江島慎(32)が7試合ぶりに復帰した。コンディション不良のため、12月11日の富山戦後、6試合欠場が続いていた。

 

100%完治していないため、プレータイムは制限。13分13秒、5得点に止まり、シュートの精度も完全には戻っていない。それでも第3クオーターでは、比江島らしいキレのあるドライブで切れ込み、レイアップシュートを決め、敵地に乗り込んだブレックスファンを沸かせた。

 

「まだまだケガをする前の状態に持っていかなきゃいけないところはあるんですけど、今やれるプレーはやっているつもり。とりあえず復帰できて良かったと思います」

 

エースの復帰は朗報だが、試合は大差で敗れた。比江島は「正直、今年の中でも一番内容の良くない試合になってしまった。自分もチームにいい影響を与えられれば良かったんですけどできなかった」と反省の弁を並べた。

 

こちらも体調不良で2試合欠場、3試合ぶりにコートに戻ってきた佐々宜央ヘッドコーチ(38)も「大差がついてしまって、こういう試合をしてしまったことは本当に残念で情けないと思っている」と神妙な表情で話した。

 

ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ今季、2022年は11勝14敗と波に乗れないまま終わった。比江島は「チーム全員が共通認識を持って同じ方向を向かないと。やっている選手もいればやっていない選手もいるというところもあると思う」と危機感をあらわにする。

 

それでも「僕らのスタイルはチームバスケで相手に向かっていくというところ。明日切り替えて、2023年にもなりますし、また新しいブレックスをお見せできるようにしたい」と巻き返しへの意欲、闘争心は消えてはいない。佐々HCも「必ずいい形にできるよう、結果を出せるように回して臨む」と宣言。まずは新年初戦、元旦の信州セカンドマッチに注目したい。