昨年12月の全日本選手権4位の佐藤駿(18=明治大)が個人優勝を果たした。4回転ルッツを成功させるなどし、2位と18.41点差の181.28点をたたき出した。

好演技の下地となったのは、直前の6分間練習。今年に入って初めて4回転ルッツにトライし、好調だと実感した。

急きょ本番の冒頭に組み込むと決断し、出来栄え点(GOE)で4.60点を導くジャンプを決めた。「いつもは力んでしまうが、うまく力が抜けた」。これで勢いに乗り、その後も4回転-3回転の連続トーループなどを次々と成功させた。

佐藤が高く跳ぶ度に、明大のチームメートからは歓声が上がった。

演技後は「あまりにも調子が良かったです」と明るい表情を浮かべた。

昨年12月の全日本選手権では4位。あと1歩で表彰台を逃したが、「来シーズンへ向けて、自分を強くしてくれた大会になった」と位置づけ、成長の糧と捉えている。

2月には4大陸選手権(米コロラドスプリングス)が控える。「これ以上ないという結果を残していきたい」。1つ1つの言葉を丁寧に紡ぎながら、前を見据えた。【藤塚大輔】