静岡ブルーレヴズが、3連勝を逃した。アウェーで神戸に29-32と惜敗。最大14点のリードから、残り5分でトライを許して29-29。終了間際の残り1分に反則を取られ、ペナルティーゴールを決められて逆転負けした。今季16試合中、8戦目を終えて2勝1分け5敗の勝ち点15。12チーム中8位で前半戦を終えた。

昨季から多く続く、後半での逆転負けパターンで敗れた。主将のNO8クワッガ・スミス(29)は「チャンスはつくれていたが、それを取りきるところが足りなかった」と唇をかんだ。後半では、旧リーグから通算100試合出場のロック大戸裕矢(32)、チーム2季目のFB山口楓斗(23)が負傷交代。ここまで7戦フル出場した要の大戸が後半2分で抜けたことも少なからず影響し、踏ん張りきれなかった。

しかしスミスは、同じ逆転負けでも「失点は昨季より減っている」と強調。これまでの8試合を振り返り、チームは成長していて「いいラグビーはしてきた」と実感を込めた。この試合の前半では今季共同主将のWTB奥村翔(かける、24)が相手守備を突破するとドリブルからスライディングのトライ。山口と同期でフランカーのジョーンズ・リチャード・剛(23)も鋭いタックルの守備を何度も披露するなど、負けはしたが会場を沸かせた。

次節(25日)ではホーム・ヤマハスタジアムで3位の東京SGと対する。堀川隆延ヘッドコーチ(49)は「改善することを明確にし、次に進みたい」。課題を修正し、リーグ戦後半で巻き返しを図る。

○…控え登録されていた今季新加入のWTB槙瑛人(22)が後半22分、アーリーエントリー制度によるリーグワン1部での第1号出場を果たした。「新人ということもあり、思い切りプレーしようと思った」と臨んだ初舞台。約20分の出場でボールに触れられる機会はなかったが「(リーグワンは)強いだけでなく、コンタクトの違いを感じた」。雰囲気を体感できたと収穫を挙げ、「次も出られたらうれしい」と話した。