B1仙台89ERSが23日、宮城・登米総合体育館で約2時間の公開練習を行った。冒頭、藤田弘輝ヘッドコーチ(HC=36)が「通常の公開練習ではなく、普通の仙台89ERSのチーム練習を皆さんにお見せしたい」とあいさつ。試合ではなかなか見ることができない姿を、集まった428人のブースターに届けた。

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いつも通りの練習を2時間。藤田HCが「細かい部分に取り組む姿をぜひ見ていただきたい」と語った通り、選手たちはディフェンス時のフットワークなど、1つ1つのプレーを細かく反復した。19年に仙台に復帰してから今季が4季目となる片岡大晴(37)は、「こういった細かい練習を、プロの選手も大切に日々やっているんだというのを見てほしかった。大切さに気づいてくれた子がいてくれたらうれしい」と基礎の大切さを強調した。

B2だった昨季は登米、塩釜など地域開催があったが今季はない。だからこそ、公開練習の意義がある。片岡は「僕らはずっと宮城のために戦っているけど、離れているとそういうのって伝わらない」。“みんなで戦いたい”と思っているからこそ、直接足を運び、顔と顔を合わせ、ブースターとつながる。練習ではシュートが入れば拍手が起こり、3点シュートやダンクシュートが決まった時は会場が沸いた。

仙台5季目となる沢辺圭太(27)は「多くの方々が見に来てくれるというのは、ナイナーズが愛されている証拠。すごくうれしいです」とブースターの支えを実感した。今季は残り22試合。沢辺は「僕らはすごく黄援されているチーム。中途半端な試合はできないと、あらためて感じました」と気を引き締めた。シーズンも終盤、支えを力に結果で応えてみせる。【濱本神威】