21年東京オリンピック(五輪)の女子日本代表、東晟良(23=PEAKS)がGP初の銀メダルを獲得した。

シニアの主要国際大会では18年11月のワールドカップ(W杯)アルジェリア大会で銀メダルに輝いて以来4年4カ月ぶりの表彰台となった。

ラウンド(R)32で狩野央梨沙(早稲田大)との日本人対決を15-13で制し、まず勢いに乗る。R16では東京五輪の団体銀メンバーだったランビエ(フランス)に15-9で快勝し、ベスト8入りした。

準々決勝ではローズ(米国)を15-6で圧倒。準決勝はシニガリア(イタリア)との接戦を15-12で制して決勝に駒を進めた。

ファイナルでは東京五輪の個人で金メダルのリー・キーファー(米国)に3-15で完敗したものの、表彰台に笑顔で乗り、胸を張った。

日本協会を通じて出したコメントは次の通り。

「この結果はうれしく思います。5年ぶりのメダル獲得ができて本当にうれしいです。もう1度、ポディウム(表彰台。決勝が行われるメインピスト=競技コート=の意味も)に乗るまで長い時間がかかりましたが、諦めずにやってきて良かったです」

「でも決勝戦では悔いの残る試合になってしまったので、次は金メダルが取れるように頑張ります。最後まで応援してくれたチームメート、支えてくれたコーチたちに本当に感謝しています。これからが本番なので、もっと練習して頑張ります」

言葉通り、シニア大会の前回メダルは18年のW杯までさかのぼる。当時、日体大1年。前年の日本選手権で史上初の高校生女王となり、その翌年に出場したW杯の準決勝でリオデジャネイロ五輪の金メダリスト、デリグラゾワ(ロシア)を破るなど注目されていた。

東京五輪の星として期待されたホープだったが、本番は不完全燃焼。個人も団体も初戦敗退した。

悔しさを晴らすべく24年パリ五輪へ-。その代表選考レースがスタートする来月を前に、GP自身初となる準優勝で弾みをつけた。【木下淳】