ペアの「りくりゅう」こと三浦璃来(21)木原龍一(30)組(木下グループ)が出演し「I Lived」を披露した。

会場が熱気に包まれる中、青色の衣装に身を包んだ2人は大トリとして登場した。男性が女性を投げて空中で回転させ、キャッチするツイストリフト。女性の手を取った男性が、その場でスピンの軸となり、女性は体を横に伸ばした状態でコンパスのように円を描いて回るデススパイラル。ペアならではの大技で観衆を沸かせた。

エキシビションの開演前には2人そろって取材に応じ、来季は9月から試合に出場する方針を示した。

今季は同一シーズンの国際スケート連盟(ISU)主要3大会を全制覇する「年間グランドスラム」を達成。キャリア最高のシーズンを送るも、その序盤は三浦の左肩脱臼により、初戦が昨年10月末になるほど出遅れていた。

木原は、さらなる飛躍を期す来季へ「(例年9月開幕の)チャレンジャーシリーズから予定している」と初陣の時期を明言。シーズンインを今季から1カ月以上、早める予定となるが「フル回転していきたい」と誓った。

三浦も「まだ演技が安定していると思っていない。そこをクリアして(世界のトップ選手たちと)並べるようになるのかな」と冷静に足元を見つめた。

早期始動の一方で、来季はリフトの中で最も基礎点が高いリバース・ラッソーに挑戦する。限られる時間の中で「完璧に習得したいと思っています」。目指すフリー150点超えへ、向上心を抱き続ける。【藤塚大輔】