バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)の横浜ビー・コルセアーズは14日、河村勇輝(22)と来季以降の3年契約を結んでいたことを明らかにした。金額は非公表だが、1年1億円規模とみられる。MVPと新人王をダブル受賞した河村は、今季は年俸上限460万円の新人契約だった。

河村は会見で、「他チームに移籍する選択肢もあったが、(チャンピオンシップ敗退の)悔しさや反省を生かして強いモチベーションを持って臨めるのはビー・コルセアーズしかないと思った」と残留を決断した理由を語った。横浜BCには先月下旬に残留の意向を伝えた。

関係者の話を総合すると、河村には8クラブ前後からオファーが届き、2億円規模の提示もあったとされる。争奪戦が繰り広げられた中で、最終的には金銭面ではなく、チームとともに自身が成長していく道を選んだ。「変わっていくチームの一員でいたい。どの人からも、横浜ビー・コルセアーズはビッグクラブと呼ばれるようにしたい」と力強く話した。

今夏に沖縄などで開幕するW杯日本代表候補。NBA挑戦の意欲も抱く。この日も「常に、海外リーグでプレーしたいという気持ちも持っている」と話した。横浜BCの白井英介代表は「夢を持っていることは認識している。その意向を尊重できる形で調整していくスタンス」と述べ、海外移籍については容認の姿勢を示した。

プロ1年目の河村は今季リーグ最多8・5アシストをマーク。日本選手トップの同19・5得点を挙げるなど大活躍し、Bリーグ史上初のレギュラーシーズンMVPと新人王をダブル受賞。横浜BCをクラブ初のチャンピオンシップ(プレーオフ)進出に導いた。