昨季世界選手権10位の渡辺倫果(21=TOKIOインカラミ/法政大)はジャンプの失敗が響き、56・17点だった。

冒頭のダブルアクセル(2回転半ジャンプ)は決めたが、続く3回転ルッツが1回転に。「昨季から課題のまま」という跳躍でミスが出ると、後半の3回転ループから2回転トーループとなった。

「いつもよりシーズンスタートが遅い、何カ月も遅めのスタートなので」と現在地を見る。従来は夏場の国際大会への選考会などがあり、仕上がりを早めにしてきたが、今季はペース配分を変えた。昨季はシーズン序盤のGP(グランプリ)シリーズのスケートカナダでGP初出場初優勝を飾ったが、シーズン後半は苦戦が続いた。今季はピーキングなども考えていく。

スタートを遅らせたのは、アイスショーへの出演もあった。特に先日、横浜公演を終えた「ワンピース・オン・アイス」は刺激十分だった。人気アニメの史上初のアイスショーに、チョッパー役で出演している。「衣装が暑くて、汗だらだらです」と苦笑するが、経験は大きな糧となっているという。トップスケーターとの共演で「練習する時間で、皆さんから学ぶこともたくさんある。ショーから学ぶこともほんとにたくさんあるんですけれども、練習から学ぶことっていうのもたくさんある。目で見て、あの、盗んでいけるように」と来月の名古屋公演も楽しみしていた。