テニスの23年全仏オープン混合ダブルス覇者の加藤未唯(29=ザイマックス)が19日、都内のレテ テニスクラブで練習を公開し、新シーズンへの抱負に「冠」を掲げた。

一足早い書き初めで13歳以来という筆を握って書いた一文字は「冠」。「来年は女子ダブルスで優勝したいなっていう思いが、すごく芽生えた年だった。またジャンプアップできるように、頑張っていきたい」とグランドスラム(4大大会)の戴冠を狙う。

今年の全仏オープンの女子ダブルスでは3回戦でボールガールに返球が当たったことで、失格となった。その判定を不服として大会側に提訴したが、却下され、賞金とポイントを失うなど、想定外の出来事もあった。

「ボールガールの子にはすごく申し訳ない気持ちでいっぱいなんですけども、私自身はもう、失格を受け入れて次につなげたいと思えている。2度とああならないように気を付けると同時に、来年の全仏で、同じ大会でリベンジしたいなと思う。気を引き締めて、2024年スタートできるようにやりたいと思います」

野球の大谷翔平と同じ94年生まれ世代。ドジャースとの大型契約も話題の同学年には会ったことはないが、3月のWBCの準決勝、決勝は現地で観戦したという。「やっぱり彼の気迫を目の当たりにして、やっぱり私もあれぐらい出して、勝ちたいっていう思いをプレーに表すことができたらな」とも刺激を受けた。

年内にオーストラリアに飛び、1月1日開幕の「ブリスベン国際」から新シーズンを開始する。