日本大で理事長を務めた田中英寿氏が死去したことが13日、分かった。77歳だった。体調を崩して年末から入院中だった。

田中氏は青森県金木町出身。小学生低学年から相撲を始め、日大時代には相撲部で活躍。1学年下の輪島らと猛稽古に励み、3年時には学生横綱になった。アマチュア横綱も3度獲得するなど34個のタイトルを獲得した。1983年からは日大相撲部の監督に就任。久島海、舞の海ら多数の力士を角界に送り込んだ。99年には日大理事となり、常務理事を経て2008年に理事長に就任。21年まで日大のドンとして君臨した。日本オリンピック委員会(JOC)副会長、国際相撲連盟会長なども歴任している。

18年の日大アメフト部の悪質タックル問題では対応面で批判を浴び、トップとしての資質を問われた。21年11月、日大板橋病院をめぐる背任事件で所得税法違反容疑で逮捕され、同年12月に日大理事長を辞任。22年4月、東京地裁の有罪判決が確定していた。