男子決勝は開志国際が北越を圧倒し、6大会連続7度目の優勝を決めた。昨季からの主力、SF千保銀河(2年)が得意の3点シュートを5本決めるなど、両チーム最多の19得点で、新チーム最初の県大会制覇に貢献した。

「今日はいいタッチだった」。千保は3点シュートを打つ度に好調を実感していた。第1クオーター(Q)に3本連続で成功させ、第2Qも2本決めた。先発出場し、第2Q残り2分29秒でベンチに退くまで、約17分半で8本放って5本ゲット。この日は準決勝の新潟工戦でも5本決めていて、2試合で10本の3点シュートを成功。校内でインフルエンザが流行し、23日から25日まで休校になった。この間、「速攻からもらってすぐに打つことを意識した」と自主練習で調整。すぐに形にしてみせた。

富樫英樹監督(61)は「毎試合(3点シュートを)入れろ、と言ってある」と期待を寄せる。一昨年のウインターカップ初優勝時はベンチ入り。2連覇を狙った昨年は先発で、準々決勝で藤枝明誠に74-76で敗れる悔しさを味わった。今年のチーム目標は昨年達成できなかった全国3冠(インターハイ、U18日清食品トップリーグ、ウインターカップ)。「そのために個人的には3点シュートの波をなくす」と千保。その手ごたえはつかんだ。

PG平良宗龍(2年)とともにダブル主将を務めるPG清水脩真(2年)が左足の負傷で離脱するなど、チームの全体像ができていない中での県大会。それでも決勝で100点ゲームを演じ、富樫監督も「ケガ人、インフルエンザがありながらも大会を通してよくなった」とチームに及第点を出した。平良は「チーム全体でレヘベルアップしたい」。開志国際が悲願の3冠へ着実な1歩を踏み出した。

 

○…女子決勝は開志国際が新潟産大付を102-55で破り、9大会連続9度目の優勝を決めた。序盤から速攻を軸に力強い攻撃を披露。相馬珠里主将(2年)は「声が出ていて雰囲気が良かった」と話す。西村渉監督(62)は「1Qで23点から25点を目標に設定した」と選手に意識付けをさせた。時間をかけず、リバウンドからのプッシュすることも土台にした。それを体現したメンバーは「今年は全国ベスト4」(相馬主将)と目標を定めている。西村監督は「選手が自分たちで目標を決めたのはいいこと。私は聞いていないんです」と目を細めた。