【上海(中国)1日=竹本穂乃加】初優勝が懸かる鍵山優真(20=オリエンタルバイオ/中京大)が首位発進した。

今季SP世界2位となる106・82点を記録。自己ベストで2位の佐藤駿(エームサービス/明治大)に7・62点の大差をつけた。

ジャンプを演目にとけこませ、鍵山がガッツポーズで喜びを表現した。4回転サルコー、4回転-3回転の連続トーループ、トリプルアクセル(3回転半)とジャンプは全て出来栄え点(GOE)で加点。3つのスピンとステップシークエンスも、最高のレベル4でそろえた。直近の競技会ではサルコーのミスが続いていたため「トラウマ(心的外傷)的なものもあったんですけれど、自信の方を強くして『勝ちたい』『ノーミスで滑りたい』という思いを強くしていました」と安堵(あんど)した。

4大陸選手権はジュニアだった20年に初出場3位。以降は機会がなく「何より4大陸選手権、まだタイトルがない。シニアで出るのも初めて。しっかりと勝ちにこだわって良い演技ができたらいいなと思います」と出場を希望した理由を明かす。3月の世界選手権(カナダ・モントリオール)を前に、フリーでは4回転フリップを組み込んだジャンプ構成を予定している。

今季のSP世界最高はイリア・マリニン(米国)が、昨年12月のグランプリ(GP)ファイナルで記録した106・90点。わずか0・08点届かない得点を見て「うれしいですけれど、マリニン選手にはまだまだ届かない。もっともっと伸ばしていきたい」と成長への意欲はさらに高まった。

中1日のフリーは3日に行われる。22年北京五輪(オリンピック)銀メダルの実力者は「僕の試練はこれから。きっちりと明日、明後日調整して、フリーは納得のガッツポーズが出るように頑張りたいです」と気合を入れた。

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