女子シングルスカルは米川志保(27=トヨタ自動車)が接戦を制し、4月に韓国で行われるパリ五輪アジア・オセアニア予選の出場権を得た。

先に抜け出す形となったが、終盤に大石綾美(アイリスオーヤマ)の猛追を受けた。ほぼ同タイミングでフィニッシュし、「どっちが勝っていたか分からなかった。結果を知った時は、ほっとした」。

スタートの出遅れを挽回すべく序盤から飛ばしたことで、終盤に息切れ。「最後はもう、乳酸がたまっている状態。全然体が動かなかった」という中でも気持ちを振り絞り、0・4秒差の大接戦を制した。

この種目はまだパリ五輪出場枠を得ていないため、アジア・オセアニア大陸予選(4月19~21日、韓国)で切符獲得を狙う。「今日の決勝のレース自体には満足していない。悔しさのほうがある。大陸予選まであと1カ月半あるので、そこに向けていい準備をしていきたい」と次を見据えた。

21年東京五輪は、2位以内が出場権を得られた世界最終予選で3位となり、あと1歩届かなかった。「そこから3年間で、とても成長していると自分では感じている。確実に切符を取って、パリ五輪を楽しみたい」と誓った。【奥岡幹浩】