女子7人制ラグビーの親善大会として2021年から開催され、4度目の今回は合間にイベントとして高校男子15人制の招待試合を行った。静岡県選抜が慶応義塾志木高(埼玉)と対し、一時は逆転するも追いつかれ26-28と惜敗した。女子7人制は地元袋井市拠点のアザレア・セブンが県外3チームと総当たり戦に臨み、1勝2敗で3位となった。

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県高校選抜が、関東の強豪の一角に善戦した。メンバーがそろいきらなかった前日16日の初練習から、ほぼぶっつけ本番で25分ハーフの試合に臨み、4トライずつの互角勝負。後半で外したゴールキック1本の差が敗戦につながった。

前半5分に先制を許すも、同15分と17分に相手守備を突破してトライ。ゴールキックも決まり、14-7と勝ち越した。しかし前半終盤で14失点し、7点ビハインドで後半へ。

19-28からの同28分には、プロップ山梨栞太郎(清水南2年)が密集から執念のトライを決め、ゴールキックも成功。あと2点と迫ったが、無念の時間切れとなった。共同主将のロック杉山篤哉(東海大静岡翔洋2年)は「コミュニケーション不足で細かい部分がかみ合わなかった」と唇をかんだ。

チームは今後、8月の国スポ(旧国体)予選突破を目標に、連係力や技術を高めていく予定。小池善行ヘッドコーチ(45)は「選手1人1人の持ち味や強みは確認できた」。なんとか形になっていたとし、「守備の上がりの速度やボールキープなどで工夫が必要」と改善点を挙げた。【倉橋徹也】

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女子国内最高峰リーグ「太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ」への昇格を目標とするアザレア・セブンは、初戦の同リーグ所属の自衛隊体育学校PTS(埼玉)に5-31。攻守で苦戦したが、この日2試合計3トライのWTB久保光里(25)が後半2分、一矢報いる約70メートル独走のトライで意地を見せた。チーム最多トライには「ウイングとして当たり前のことだが自分の仕事は果たせた」。一方で「細かい戦術徹底ができていなかった」と話した。

2戦目の神戸ファストジャイロ(兵庫)には一度もゴールラインを割らせず、22-0と快勝。前半6分と後半5分にトライを決めたCTB西夏穂(静岡産大1年)は攻撃面で「自分たちがやりたいことをできるようになった」と満足げ。しかし守備の力不足を認め、改善を誓った。

逆に全勝優勝した太陽生命-参戦中の東京山九フェニックスには歯が立たず、0-25と完敗。チームは5月の同リーグに向けた昇格戦を見据え、攻守で強度を上げていくつもりだ。