コベルコ神戸スティーラーズ(神戸)で就任1季目のデイブ・レニー・ヘッドコーチ(HC、60)が、引き分けでの勝ち点2に不満をにじませた。

残り1プレーの後半46分、途中出場の浜野隼大(22)が同点トライ。だが、SO.ブリン・ガットランド(28)のゴールキックは外れ、2位の東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)相手に勝ち越すことはできなかった。

勝ち点は勝利とボーナス点で1試合最大5を積み上げられるが、残り3戦でプレーオフ圏内の4位横浜キヤノンイーグルス(横浜)とは7差。レニーHCは開口一番「何と言っていいか分からない」と切り出し「後半あれだけチャンスを作りながら、勝ちきれず、フラストレーションがたまる。自分たちの順位を考えると、ほぼ負けに等しい」と険しい表情で振り返った。

序盤から相手の3連続トライで0-19と主導権を握られ、前半を14-33で折り返した。後半は相手陣へ攻め込む時間帯を長く作り、8分のWTB山下楽平(32)のトライを皮切りに食らい付いた。課題となったタックルミスについて、レニーHCは「個人の責任。どれだけシステムがあろうと、そこでミスが続くとできない」。相手は23年W杯ニュージーランド代表SOリッチー・モウンガが欠場したが「リッチーがプレーしていなかったが、東芝に得点というプレゼントを与えすぎた」と評した。

残すは3試合(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦、静岡ブルーレヴズ戦、三重ホンダヒート戦)となる。元オーストラリア代表HCの世界的指導者は「自分たちの準備に、どれだけフォーカスできるか。どこかにキヤノン(横浜)を倒してもらわないといけない。そこは自分たちにコントロールできない」と21日の次節を見据えた。【松本航】