女子日本代表「おりひめジャパン」が、48年ぶりの五輪自力出場を逃した。

五輪切符獲得のラストチャンスは5点差以上での勝利が求められたが、前半で11-18と苦戦。地元の大声援に後押しされたハンガリーに、序盤から主導権を握られた。

細かい連係のほころびから、厳しい展開に持ち込まれた。前半からGKを含めた7人攻撃を多用したが、得点につなげられず、ロングシュートを決められる流れが続いた。後半2分にはPV永田美香(29=北国銀行)が相手との接触でレッドカード。RB石川空(21)とRW吉野珊珠(21)の大体大4年生コンビ、要所でのCB相沢菜月主将(25=北国銀行)の得点など見せ場は作ったが、後半も点差を詰めることができなかった。

3年前の東京五輪には開催国枠で出場し、76年モントリオール大会以来、45年ぶりの勝利も経験。以降はインカレ10連覇中の大体大を率いる楠本繁生監督(59)の下で強化を進めてきた。広島で行われた23年8月のパリ五輪アジア予選では、引き分け以上で五輪出場権を得られた韓国戦を1点差で落とし、チャンスは持ち越し。以降は高校生や社会人の男子選手との練習で、体格に勝る欧州勢との攻防をイメージしてきた。今大会前には相沢が「自分たちの練習では感じられないパワー、大きさへのディフェンスの強化。オフェンスのミスを少なくし、技術面に関しても向上していると思う。長い期間、合宿をすることで絆も深まっている。最後の1点をつかみきれるような気持ちで戦っていきたい」と誓っていた。

ハンガリーに乗り込むと、初戦のスウェーデン戦で敗戦。第2戦で英国戦に勝利し、1勝1敗で最終戦に全てを懸けた。それでも目標には届かず、地元での五輪切符獲得で歓喜の輪を作る相手の姿を見つめた。